Azure研究サイト

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~理解しずらい情報をシンプルにお伝えします~

プレビュー版とGA版の違い・SLAとは


Microsoft社は、Azureの「サービス (プロダクト)」または「サービス (プロダクト)の機能」がそれぞれプレビュー版なのかGA版 (正式リリース) なのかを明確に区別して扱っていて、皆さまのシステム運用に大きく影響しますので、それを理解・意識してAzureを利用するために、記事を読んでいただければと思います。

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プレビューとは

プレビューとは、Azureサービス自体または機能が正式リリース (GA) していない、完成前のお試し期間の状態です。そして、プライベートプレビューとパブリックプレビューの2段階あるので後で補足情報を載せます。
 
まず、プレビューとはの概要説明は以下です。

  • サービスレベル契約(SLA)の対象とはならない
  • GAされる日程が決まっていないことがある
  • GAされずにサービス終了する可能性がある
  • プレビュー版の使用中に予告なくサービス停止してしまう可能性がある
  • プライベートプレビューとパブリックプレビューの2段階ある
  • プライベートプレビューは、使用するために申請が必要
  • パブリックプレビューは、誰でも使えて、ポータル画面や公式ドキュメントには (プレビュー) と書かれている
  • パブリックプレビューは、本番環境でも使えるが推奨されていない

 
結論をいいますと、以上のことから本番環境・本番運用での利用は推奨されていません。
※要するに、本番環境で使うのは勝手だけど問題が起きてもMicrosoftは責任取れませんよ、文句言わないでくださいね。ということです。ただ、プレビュー版でもAzureサポートに問い合わせて、支援してもらうことはできます。
 
 
プライベートプレビューとパブリックプレビューの補足情報を載せます。

◎ プライベートプレビュー ▽ サブスクリプションの[設定]プレビュー機能から、申請しないと使えるようになりません。

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登録手順は簡単ですぐ終わるので省略しますが、登録済みになると使えます。公式ドキュメントのリンクも載せてくれてます。

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◎ パブリックプレビュー ▽ 概要説明は先述したのでここでは省略します。
ポータル画面には (プレビュー) と表示されています。

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公式ドキュメントにも (プレビュー) と表記されています。

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◎ プレビューを説明する公式ドキュメント ▽ Microsoft Azure プレビューの追加使用条件

azure.microsoft.com

※抜粋1 : サービス レベル契約および限定的保証の対象とはなりません。プレビューは、カスタマーサポートの対象とならないことがあります。
※抜粋2 : マイクロソフトは、随時予告なくプレビューを変更または中止することがあります。また、プレビューを「一般向け提供製品」でリリースしないことを選択する場合もあります。
 
 
Azure サポートに関する FAQ(プレビュー (ベータ) 版のサービスや機能はどのようなものですか?)

azure.microsoft.com

※抜粋1 : Microsoftでは、フィードバック収集や評価の目的でAzureのプレビューやベータ、その他のリリース前の機能、サービス、ソフトウェア、リージョンにアクセスできるようにすることがあります。

 

GAとは

GAとは、Azureの「サービス (プロダクト)」または「サービス (プロダクト)の機能」が正式リリースされた状態のことです。
 
Azureの「サービス (プロダクト)」または「サービス (プロダクト)の機能」は、開発が終わると一旦プレビュー公開されて、ひと通りの機能改善やバグ修正が終わるとGAされます。GAされると完成した状態になっているので、SLA保証も発生し、安心してシステムの本番環境で利用できます。
 
それぞれのプロダクトについて、

  • 何ができるのか
  • どういうAzureサービスと組み合わせて使用するのか
  • どういう制限事項があるのか
  • 料金プランごとにどういう仕組みで動いているのか

などを把握して、使用していただけたらと思います。
 

Azure公式ドキュメント

少し古いですが、2021年6月にAzureStaticWebAppsがGAされました。
その時には、以下のページのリリース情報が公開されました。(公開情報

 

\Azure基礎を覚えるならこの本 (1)/
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\Azure基礎を覚えるならこの本 (2)/
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SLAとは

SLAとは、Service Level Agreement の略称で、合意・保証といった意味です。
砕いていうと、Microsoft社とAzureユーザとの約束・契約です。具体的な例をいうと、MicrosoftがAzureサービスの稼働率99.9%をお約束します!守れなかった分は返金します!といった感じです。
 
例えばSLAが99.9%と定義されているとすると、
・100時間稼働すると合計10分程度
・1年間稼働すると合計8時間程度
は、メンテナンス等で使えない時間があっても許してね、それ以上使えない時間があった分は返金対象になるかもね。ということです。
 
ただ、返金対象になるかの計算方法・考え方はそんなに単純ではないので、とりあえずAzureサポートに問合せてみるしかないと思います。
 

Azure公式ドキュメント

◎ 各プロダクトの SLA 一覧 ▽ 以前は公式ドキュメントのWebサイト上に書かれていたのですが、今はwordファイルにまとめられるようになったようなので、

azure.microsoft.com

 
例に2つ見てみます。
◎ AzureAppServiceのSLA ▽ wordファイルをダウンロードして、AzureAppServiceを見ると以下のように書いてありました。

◎ AzureFunctionsのSLA ▽ wordファイルをダウンロードして、AzureFunctionsを見ると以下のように書いてありました。

以上です。
 

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