Azureサーバ上に、自分用に写真データ・動画データ・テキストファイルなどを保存したり、誰かにそれらのデータを共有したりするサービスです。(AWSのE3にあたります。)この記事では、必ず覚えておいた方が良いポイントをいくつか紹介します。
- ストレージアカウントの新規作成
- 作成する場所によってストレージアカウントの種類が変わる
- コンテナーを活用する
- ファイル共有とは
- SAS とは
- StorageExplorer とは
- ダウンロード・インストール
ストレージアカウントの新規作成
リソースの作り方については、全タブ・全項目に触れると長くなるので、別の記事にしました。新規作成する際の参考にしてください。
作成する場所によってストレージアカウントの種類が変わる
リソースの作成方法と、作られるタイプを紹介します。
(1)ストレージアカウントの作成画面から作ると、
StorageV2 で作られます。
(2)AzureFunctions等の作成画面でストレージアカウントを同時に新規作成すると、
Storage で作られます。
(1)と(2)で何が違うかというと、ストレージアカウントのスペック・コスト・制限が少し違ったりします。意識していなかった方は気にしてみてください。
コンテナーを活用する
コンテナーは名前の通り、箱を作ってその中に色々と入れていくことができます。
どのような場合にコンテナーを使用するのか例をあげます。
◎ Azureサービスのログ出力先に指定 ▽
AppServiceやSQLDatabaseなどの設定にログ出力先をストレージアカウントを指定する場面がよくあると思います。そのときは、事前に作成したコンテナーを指定することになります。
◎ アプリケーション処理からファイルアップロード ▽
アプリケーション処理の中でストレージアカウントにファイルアップロードするとき、事前に作成したコンテナーを指定するようにプログラミングすることになります。
ファイル共有とは
コンテナーと違って、ローカルPCなどにマウントして、ファイル同期させるときに使います。GoogleクラウドやOneDriveと同じ要領です。
◎ システム開発での活用 ▽
システム開発でよくやるのは、AzureVM(Windows・Linux)にマウントしてそのVMからファイルアップロードすると、アプリケーションがそのファイルを読み込んで処理してくれるということをよくやります。AzureFunctionsのBlobTrigger関数と組み合わせるのも良いと思います。
◎ プライベートでも活用できる ▽
ご自身のパソコンに、ストレージアカウントをマウントしてファイルを保存することができます。
例えばご自身のパソコンの空き容量がなくなってしまった場合、ストレージアカウントをマウントしてそこに画像・動画データを移動しても良いと思います。そうすると、他のパソコンやスマホからもその画像・動画データを見ることができます。そのような場合、事前にファイル共有を作成して、マウント(その端末からストレージアカウントに常時操作できるように設定)したいパソコンのコマンドプロンプト・PowerShellにて、ストレージアカウント側で指定されたコマンドを実行すると簡単にマウント状態になります。
ローカルPCへのマウント手順
以下が手順概要です。ポータル画面でスクリプトをコピーして、ローカルPCのPowerShellに貼り付けて実行するだけです。
(1)AzurePortal画面からスクリプト取得する。
Portal 画面 ▽
(2)パソコンのPowerShellに貼り付けて実行する。
PowerShell 画面 ▽
(3)ドライブが追加されて、「パソコンのフォルダにファイルをコピーするだけで、ストレージアカウントと同期(ファイルアップロード)」されるようになります。
ローカルPCのドライブ画面 ▽
SAS とは
ストレージアカウントにアップロードしてあるフォルダやファイルについて、人に見せたい、ダウンロードしてもらいたい、ファイルを更新してほしい、というときがあると思います。皆さんは自分のストレージアカウントのファイルにアクセスするために、いつもAzureポータルでログインをしてると思いますが、外部の人にAzureアカウントとパスワードやアクセスキーを教えるわけにはいきません。その時に、SASを使うと、設定した期間の間だけ、外部の人に参照したり編集することを許可することができます。
StorageExplorer とは
作成したストレージアカウントを、設定・操作する方法は主に3種類あります。
- WebブラウザでAzurePortalを操作
- CMDまたはPowerShellのCLIでコマンド実行
- StoregeExplorerアプリを操作する
今回紹介する3つ目のStorageExplorerは、ストレージアカウントを扱いやすくするためにMicrosoftが無料で用意してくれている管理ツールです。
StorageExplorerとAzurePortal画面(Webブラウザ)の違い
以下がStorageExplorerを使うメリットだと思います。
- やれることが多い
- 見やすい
- クリック量が少なく操作できる
- 軽い
ダウンロード・インストール
以下の公式ドキュメントから、OSを選択して、ダウンロードします。無料です。
インストール・起動して、以下の画面が表示されればOKです。
何ができるかは公式ドキュメントできるかや、実際のツールを見ていただければわかると思うのでここでは割愛しますが、ざっくり言うと、Azureポータルで出来ることをより使いやすいUIで操作できます。
以上です。